苛立ち
これはフェイタルなものか?志賀直哉は電車に轢かれ搬送される時咄嗟に言ったそうだ
では私も問おうこれはフェイタルなものか?
脳が悲鳴をあげキシキシと音がなる
胃は何を食べても満足をせず只々思い
心があるとしたらそれがとても窮屈に感じる
ここは私の場所ではないここでは私の力を発揮することはできない
ああ飛べない鳥よああタネの無い果実よ都合の良さに押しはめられた物達よどうか私の叫びも聞いておくれ私も聞くから聞いておくれ
曇り空に鉄の牛頭の垂れた金の稲よ
雲の隙間から漏れる光
閉ざされた私の世界を開いておくれ
悲しい声で喘ぐ私を
不満ばかりが詰まる私を
親類さえも憎んでしまう私を
友人にでさえ嫉妬し蹴落とす私を
そんな私のいるこの世界を開いておくれ
涙ばかりが溜まりゆく